関西在住アラサー夫婦の山登り記録帳

屋久島テント泊 三岳(宮之浦岳・黒味岳・永田岳)を巡る2泊3日縦走~後編【永田岳から白谷雲水峡へ】~ 

前編【淀川登山口から永田岳まで】からの続きです。

 

korofuguyama.hatenablog.com

予定を変更して、高塚小屋を目指します。

標高を下げるにしたがって、ヤクザサ帯から樹林帯に変わっていきます。

樹皮が特徴的なヒメシャラの森を抜けていきます。

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林の中にはヤクジカの可愛らしいお尻が見えました(笑)

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15時15分、新高塚小屋着。元々の予定では、小屋前のデッキにテントを張る予定でした。

到着したときは、テントこそなかったものの小屋の中は人が多そうでした。

ここまでの道中でも、団体のパーティーを何組か抜いてきましたが、時間的にここに宿泊されると思います。

※翌日、会った方に聞いたら40人収容の小屋がいっぱいだったそうです。

この時期も多いんですねー。

 

水場も近くトイレもあって良い場所です。

さすがに疲れてきましたがもうひとふんばりです。

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16時25分、高塚小屋着。3人ともへとへとでした。疲れすぎて写真も撮ってなかったです。。

 

デッキの上にテントを設営できるようになっていて1、2張り分のスペースがありました。

小屋の中は、綺麗で4人くらいしかいませんでした。

正直、テントを張るか小屋に泊まるか悩みましたが、ここまで重いテントを担いできたこともあったので、テント泊にしました(笑)

座りこみたい気持ちを我慢して、テントを張って、シュラフとマットを突っ込んで水の調達に向かいます。

高塚小屋の最寄りの水場は縄文杉を少し超えたところにあります。徒歩10分程度。

たまたま小屋にいらっしゃったガイドのおじさんが声をかけてくださって水場まで案内してくれました。(→この方には後々助けられました)

 

行く途中、縄文杉を見ることができます!

しばし、写真撮影。この時間は私たち以外に誰もおらず、ゆっくりと縄文杉と向き合うことができました。

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小屋に戻って夕食の準備をしていると、

先ほどのおじさんからトコブシと焼酎をいただいたきました。

私たちがちゃんと食べているか心配だったようです。。(笑)

トコブシめちゃくちゃ美味しかったです!!

まさか、山で海の幸が食べられるとは。

本当に優しい方で感謝です。

ちなみに夕食はスパムとフリーズドライの鮭雑炊にしました。

スパムの塩っ気が最高でした。重さはありますが、肉を食べられるのは良かったです。

明日は朝焼けの縄文杉を見るために5時過ぎには起床します。初日に屋久島在住の知人から赤く染まった縄文杉は綺麗だよと写真付で連絡がきていました。

"赤縄文杉"というらしいです。

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↑この光景が見れることを祈ります。

 20時頃にはシュラフにくるまって寝ました。朝までぐっすりでした。

 

【3日目 10月21日】

翌日は6時前まで寝ていました。起きたら縄文杉を目指します。

本当はパッキングを済ませてザックも担いで縄文杉へ行く予定でしたが、寝過ごしてしまったので、荷物は置いて向かいました(笑)

縄文杉前で待っていると新高塚小屋に宿泊されていたであろう人が続々とやってきました。時間的に日帰りのツアー客の方はいらっしゃらなかったと思います。

60-70代くらいの年配のパーティーもいらっしゃって皆さんお元気でした。

 

段々と空は白んできましたが、あいにくの曇りでした。。

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赤く染まらず残念です。。

それでも朝の空気の中、3人で見た縄文杉の光景は忘れられないと思います。 f:id:korofugu:20181114010459j:plain

 

テン場に戻って朝ラーメン食べて8時、高塚小屋を出発しました。

まずはウィルソン株を目指します。

縄文杉を少し行ったところからウィルソン株までは木道が続いています。

夫婦杉や大王杉といった大きな屋久杉を見ることができました。

これまでは後ろからやってくる人ばかりでしたが、縄文杉に行くルートでもあるので前から歩いてくる人も多くなってきました。

すれ違ったガイドの方に今日は登山客が多いから早く降りたほうがいいよとアドバイスを受け先を急ぎます。学生さんの団体バスが3台、白谷雲水峡へ入っているらしいです。

9時40分、ウィルソン株へ到着。ちょうど、人が多い時間と重なったようで写真を撮るための列ができていました。

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ウィルソン株の内部から見えるハート形。並んでいる人がいるので、手早く写真をとって交代です。

晴れた日よりも曇り空の日のほうが綺麗に写真がとれるそうです。また、ウィルソンさんが発見したのではなく、これを見たウィルソンさんが屋久杉のことを本に書いて世界に紹介してくれたので、ウィルソン株と名付けられたそうです。それまでは大株と呼ばれていたとのことです。→これ全部、ガイドの方の話が聞こえてきました(笑)

だからここが大株歩道と呼ばれているんだなーと思いました。

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ここで行動食休憩をとって先に進みます。10時25分、トロッコ道へ出ました。

 木漏れ日の中、先まで続いている道を歩いていくのは気持ち良かったです。

山道とは違い平坦なので楽です。

この写真は弟が撮ってくれたのですが、この後悲劇が。。。

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1時間ほど歩くとバイオトイレがあり、においもなく綺麗なトイレで利用している人も多かったです。

私たちもここで休憩をすることにしたのですが、弟が何やら焦っています。

なんとスマートフォンが見当たらない…?!

ザックやポケットの中に無く、思い当たる最後はトロッコ道をでた場所で写真を撮った時、、

どうするか迷った結果、弟1人で今歩いてきたトロッコ道を探しに戻ることに。

念のため私の携帯を渡して、彼は走って行きました。

1時間くらいは帰ってこないだろうなーと思ってましたが、5分くらい経ったところで奇声が聞こえ、スマートフォンを高く掲げながら笑いながら走って帰ってきました。

こんなにも早くよく見つかったなと思いましたが、後ろから来ていた方が偶然トロッコ道で見つけ、拾ってくれていました。

しかもなんと!!その方は、高塚小屋で会った親切なガイドのおじさんだったのです!

こんな奇跡ってあるんですねぇ。

 

11時50分、楠川分かれに着きました。ここでトロッコ道とはお別れです。辻峠へ登って白谷雲水峡へ抜けていきます。私はこの辻峠への登りがこの山行で一番きつかったです。

日帰りで縄文杉に行く方はこのままトロッコ道を進み、荒川登山口へ下山することが多いと思います。

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 しばし、無言のまま進みます。

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12時35分、辻峠へ到着しました。きつかった。。

ここに荷物を置いて太鼓岩へ向かいます。天気が良かったので期待大です。

10分ほど登っていくと目の前にバーン!!!!と絶景が広がりました。

 疲れが吹っ飛ぶ景色でした。

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白谷雲水峡のトレッキングコースの中には太鼓岩へ行くコースもあるので、ここまで来ることをお勧めします!

 

白谷雲水峡は苔むした森で、歩いていてとても気持ちの良い場所です。3度目の白谷雲水峡でしたがここを再訪することも楽しみでした。基本的に登山中に雨が降るのは嫌ですが、ここだと雨降る森も神秘的でいいと思います。

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写真撮ってる二人を撮られていました笑

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川を横切る箇所もあります。増水時は渡れなくなるそうです。もし、ここまできて引き返すとなったら泣きそうです。。

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このあたりから足の裏が痛くなってきてペースが遅くなってしまいました。久しぶりの重い装備を担いでの山行だったため、ここにきて痛みがでてきました。

ゴールまであともうちょっとです。最後は川沿いを歩いていきます。透きとおった沢で泳ぎたかったですが、残念ながら禁止されています。

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 14時35分、ゴールの白谷雲水峡入口へ到着しました。やり遂げた達成感で胸がいっぱいです!

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このあと、16時10分発宮之浦港行きの最終バスに乗って帰りました。

途中、猿がいたのですが運転手さんの粋なはからいで速度を落としてもらってゆっくり見ることができました。

初めて3人での登山でしたが、無事に怪我なく終わることができて良かったです。天候にも恵まれて、屋久島の大自然を感じることができる登山となりました!